ブザーノッキング

here-there2005-10-27

まったく心は厄介ものである、とことん正直者でいて、悪魔ぐらい嘘吐きな奴である、でもそれが自分なのでしょうがない、しょうがない。
しかも心はすぐどっかへいくこともできる、ここにいて、ここにいないことだって。大事なの心の距離である、体が離れていくのは全然かまわないんです、会った時にハグして眠りに落ちるくらいセックスでもすりゃ、体の距離は良いの、会えなくたって心はいつも、誰かを欲してたりすると厄介もんで、まったくこんなに側にいるのに、いない。そんなことが起こりかねない、誰かが心のドアをノックしてたのがいつか、豪邸になって、鳴るのは機械が喋るノイズで自分を呼ぶようになったり、いつか声も届かないほど遠くなる、声の意味がなくなり、距離が闇のように深く、遠いものになったとき、心はどこへいくことができても、欲しい物は闇の中で彷徨う。
声が届くうちに、心が離れる前に、体はただ声を発するだけの温かいカタチ。
まったくもうブザーすら壊れそうだ、それでも絶えず鳴り続けるノイズのような音は、いつからか、心の周波数がずれて、それでもノイズまじりのラジオに耳を傾けるのです。飛んでいければいいのに、扉はしまってんだよな、いくらノックしても呼んでも、閉じてる、いつか扉は焼け落ちるのか、腐り果てるのか、ただロックが外れるのか。