ケニーを探せ

here-there2005-11-12

シアトルは雨、パティのあと気さくなおっさんとも別れ、時間を余していたので、ぽつぽつとジャマイカンBARへ。カウンターでレッドストライプを飲んでいれば、ほらほらまた今回もBARで人に出会う。もう生バンドの演奏にノリノリ、ビールもゴクリゴクリと彼は上機嫌。
ということで、まぁタイミングが会った瞬間に話し始める、彼の名はケニー。人生2人目のケニー。毎週水曜に、ジャマイカンBARでギターを弾き、オリジナルもやるらしい。基本はブルースという彼。水曜じゃもう会うことも、聞きに行くこともできねぇだろうなぁと、濃いベイリーズミルクにラムコークを飲みながら思う。なかなかいかしたおっさんで、ここにも少しKurtの面影を感じるくらい。
バーテンダーのねぇちゃんはPhishが好きらしい、なんだかこんなとこでもちょっと知ってるバンドの名が挙がってすげぇすげぇ。トランペットを吹いてた、にいちゃんも混ざり喋ったり、さすがに眠くなったので、早めのチェックアウトに備えて眠りに帰る。
翌日はなんとかフリーモントへの行き方を調べ、憧れのフリーモントへ。ところどころに見え隠れするアートが溢れる街、住みたくなる、原宿的な匂いなのか。レコード屋もええ感じ。何より飯屋がオシャレ。カフェもスタバに犯されてないのがいい。こういう街へ来ると、やっとアメリカにいるんだなぁと思える、シアトルダウンタウンは、ただのショッピングモールで、ビルが並んでいるに過ぎない。
小物屋なんかも、個性がある。ただナチュラルフード屋のパン屋で買った、フレンチブレッドがハーブを含んでいて、酸っぱい・・・。カリカリした皮は確実に旨かった、けど肝心の中身が酸っぱい。フリーモントに恋した味。アコギ屋じゃ、何十万のギターが弾き放題、日本じゃ完全に気が引いて、アコギ弾いていられない。ええギターはしっかりなるな。でも小さいボディの木材の違うアコギが好みの音だと気付けた。良いアコギの音色はインスピレーションをくれる。
荷物も入りきらなくなったし、帰るかと、ダウンタウンを歩くと、信号にひっかかり、左を見たらおっさんと目が合う、アレ?ギターにこの顔・・・。ケニーだ、ちょうどチューニングしてる、あいつもびっくりしたらしく、セット完了と共に彼はアンプに乗って、音に乗る。いやいやあのおっさんすげぇよ、がっぽがっぽチップ稼いでた。ギターもインスピレーションくれるくらいいかしてるし。
ジミヘンが石像から動き出したぞと思わせる、何しろ場所は違うにしても、道のあんなとこでストラトもってブルース弾いたらあんたはジミヘンだ。
何かの縁だろうと、チップおいて笑顔でお別れ。何しろシアトルのストリートミュージシャンで最高だ。フリーモントの奴らも敵わないくらい最高だ。もう昨日ビールで飲んだくれてたおっさんには見えんわ。
ということで、次回はシアトルでケニーを探す。