女王君臨

here-there2005-11-11

神様のギフトが降りてきた、何しろ祝日が振り替えになっていて誕生日が休みだったはずが、一週間後に休みとは、あれね、誕生日は俺を疲れさせて、旨いビールを飲ます気だったんやな、そして何より休みにしたから、Patti Smithを見に行けとNYパンクのパイオニアかつ、女王をその目で確かめてこいと、普段ヒッピーとか呼ばれてるから、生のビートニク詩人でもある彼女を見てこいと。そんなことに気付かなくても、もう体が体が彼女を求めていて、パティー。パフェ?パフィー?そんなに甘いものじゃない。
何しろ俺を喜ばすために、色々と小細工がな、まずチケットを初めて見つけた時に売り切れのごとく、チケットない表示だったのが、二週間前にくらいにダメ元でリトライしたら、何故かチケットがある・・・。心機一転で興奮。が・・・さすが雪男、ここ30年で最速の雪を最近降らしたらしく、なんと土砂崩れがシアトルへの道に起きる、噂によると閉鎖でグレハンがないとか・・・おいおいチケットとれたのにいけねぇ・・・沈むが結局開いてるということで、シアトルへ。
やっぱりシアトルはブロードウェイに限る、でもGayStでもある。まぁ最近Gay役をやったからええ。東京でいう代官山とかその辺にあたるのか、街を歩く人はシャレてる、おーここにいなきゃシアトルの高級な服は、イカした服はどこへいくというくらい、あの辺の人はシャレてる。街並も好きやけど、何かって、CDを買いに行く、中古CDが一枚$8,5。しかもローカルバンドやら、ちょっと有名やけど、イマイチ認知度の低いバンド。バーカといわれる勢いで買ってきた。何しろ、トータス松本のアルバムが俺をTRAVELLERに仕立て上げて、ブルース、ソウルの世界に放り込んでくる。あと最初のレコード屋でBGMの曲がドンピシャな音の空間系。あとJAPAICAってジャンルがあって、見てみりゃ、ギターウルフやら日本のインディーズがちらほら、そしてMELTBANANAに再会する、ずっと会いたかった、Breedersのライブで音楽を頭にぶつけられて以来、たまに雑誌で見かけるその名前。会いたかった。
タイ飯屋で生とカレーヌードルを食った。カレーね甘ーいんだけど、辛いもうココナッツミルクで煮たんじゃねぇのか位甘いのに辛い、不思議なコンビ。多分タイ人はスウィートなんだよ、太陽はめっちゃホットで。
ライブ前、暇すぎて、シアトルも実際暇なの、どこにいようが自分で動かない限り暇。だから先にBARで飲む、まだ人もそんな集まっていないBARでカウンター座ってたら、きさくなおっさんことマイクが話しかけてきた。彼の目はいつまでもロック少年でとことん輝いてる。そんな彼はIggyPopを着信音にしてる、若き想い出のパティのTシャツをなんとか見つけ出したと言って着ていた、そのパティもまた若かった。イギーもパティもそのマイクもええ歳でロック。マイクはすげぇよ、ピクシーズの大ファンで少年ナイフも知ってるし、ポリシックスなんて日本のバンドも知ってる、NEW WAVE系が好きでDEVOとかマジで好きらしい。
おっさんと、あー時間だねぇなんていいながら酒を片手にステージへ。もう彼は酒を呑みながらPattiを見れる事に感動してた。ロック少年は飲む飲む。帰りの運転さえ良ければ飲め。それで4列目位に陣取って待つこと役一時間。途中ダイナソーJrは好きか?なんてイキナリロンゲに聞かれて、あっおまえの髪の毛がJと一緒じゃねぇかといったら周りのやつも、うんうんそうだそうだって感じで。左側にアシュリーシンプソンみてぇなかわいいこがいた。本人だったら笑える。そんな似非アシュリーにJに囲まれライブは始まる。
まずPattiとJohnが2人現れ、アコギで歌いあげる、さすが言葉の女王、アドリブでシアトルへメッセージを送りつつ歌う、新しい世代を生み出せと。シアトルはよく知らないなんて言いながら、冗談交じりのMCはなんだかカリスマがある。みんな大統領の演説を聞くようにいやそれ以上に集中。アコギでガンディを歌った、アコギで練り上げる熱、めちゃくちゃ熱い、そのストロークの一振りに彼女達の熱がこもってる。段々熱をあげて最後は彼女の声。俺はこんなに声に力のある人にそれほど会った事がない。頭に突き刺さる彼女の声。
バンド編成でマイナス5ってシアトルのバンドがバック、ここからもう彼女が本領発揮、最高のボーカリストとして、動く。ドラムのテンションを煽る煽るでめちゃくちゃ熱いドラミングになりゃ、言葉を失ってぽっくり逝きそう。ギターもフェンダー全開でジャキジャキ切り刻んでくる、全体として、音がタイト、きっちりしてて、すげぇすげぇ。ボブディランのLike a rolling stoneのカヴァーをEMPのボブ展の話をしながら、ここでロック史における最高の二人の詩人が共演という感じ。しかもサプライズは娘がキーボード参加。あんなオカンいたら気が引ける、凄すぎて引ける。みんな歌う。それでももう曲はパティの味がする。
昔のロックンロールな曲はもー踊れるし、あーもう頭おかしくなりそうなくらい、熱くて、かき乱される。Gloriaの時なんか、あれはアンコールだったかな?もーもー完全マイク掴んでスピーカーに乗り出して、煽るしコールで、本気で灼熱。
彼女がギターかきむしるとき、俺の脳みそでフラッシュバックが起きて、あっKurtだ、と身長と髪型に服装も、しかもストラト。最後に見えたのはKurtだった、Breed弾いてる時のKurtがそこにいた。アンコールの最後で、もう感情はなくなってた、満たされてて、実際涙が出たのは最初の数曲、アコギで歌う彼女は子守唄みたいにやさしくて、ロックの女王だな、熱が入ると彼女はジャニス。こんな声はマジでジャニスにパティくらいだ。Kurtにボブディラン、ジャニスをパティが一気にそんな偉人を見せてくれた。
きっとKurtあの場にいたよ、いたいた。シアトルにたまにはロック聞きにくるんだろうな。そして娘の登場やら、シアトルに新しい世代の音楽が生まれることを願う。
People have a POWER!!!