相刺想愛思想

孤独な魂、愛されることを知らない、愛することの逆は愛されることと世間様はマグロな顔で歌う裸のポップソングと共に謡あげる、お祭り騒ぎ孤独は血祭り。どんなに服を脱いで愛を歌ってもあんたの孤独は見えてこないさ、あんたは笑ってる。顔をどれだけしかめて苦しい顔をしたところで、孤独を埋めるには麻痺しかない、観客を見透かしてなお、観客の多さが孤独の宇宙。透き通った何も映らない目で遥か彼方記憶の罪に踏みいる。そんな目。
シドとナンシーは二人だけの愛を永遠にしようとした、愛することと逆のことを二人の愛に注いでビッグバンを起こし、永遠の存在しないこの世に永遠を産み落とそうとした。それが愛することの裏返し、憎むこと、いくら愛しても死は訪れる、でも憎む事で永遠のような時間は光速に変わる生と死を結ぶこと、あんたを殺して私も死ぬ。
シドとナンシーの愛は永遠となった。痛みはない、ただ胸からしたたる血の色が愛の深さを物語る、孤独を麻痺させた心臓は時計の針のように血を吐き出す。
愛することの逆は愛されることではない、憎むこと。相思相愛は相刺想愛。