秋風

生まれた大地に根を張るように立ち続けてる人々。生まれた土地に吹く風に乗り旅する人々。
そこに太陽があるならば恵みの雨は降るでしょう。やがて雨は嵐を呼び、荒れ狂う風の便りは、遠く大海原を越え、やさしく言霊を届けるでしょう。風の旅人へ、大地の住人へ。
大地を揺らす異国の鼓動とせせらぎのメロディー、祈りの言葉が今日も空の下、風に乗る。
秋風が肌から染み込んで、小さな祈りを奪って、吹き抜けていった。