ネオン

夜の街は人間くさい。
人が人を求め集まる街。
だから夜の街が好きだ。男と女、これ以上の人間関係はない。求め合う、探り合う、拒み合う、凄くダイレクトな人と人の関係が渦巻くから好きだ。
弱さが肌を伝う。だから人間くさいのだ。
伝う心の声が、生きろと心臓に拍車をかけるのだ。
愛されたい、愛したい、寄りかかりたい、支えたい。
男として、女として、そして独りの人間として。
今ちょうど、NHKで麻薬密売のドキュメントを放送してる。その国では4人に1人は5歳までに死ぬのだ、麻薬を売り生きる人、それを妨害し生きる人、生きるための方法は一つではない。
夜の女は女の中の女だと思う。女として体を張って、疲れ、酒を揺らす姿が。とても人間くさく魅力的である。
久しぶりに居心地の良い女に出会った。幸せである。男として感覚が冴えてくるのだから。