繊維

俺達はどこへ向かって歩いているのだろ?
色々あったよ。
もうすぐ、始まりの場所が見えなくなるね。
帰る場所のない根無し草のよう。
こんなに、抱きしめたい、離れたくないと思えたのはいつぶりだろう?
最後の時を、二人きりで過ごし、絡み合った腕と指、寄り添った体と体、悲しみの涙。その全てが忘れられない。
神様、なぜ巡り会い、こうしていくつもの、偶然や幸せ、そして痛みを、降らせるのですか?