幹根草菜

近頃人間は芋から進化したんじゃないのかという仮説が出回ってる、どう考えても芋臭い人間が多すぎる、戦時中に芋を食べすぎたのか?人間芋になってきている、いや違う、芋が人間になりすましているのだ、さつまいもやじゃがいものあの生命力の強さにでんぷんの含まれっぷり、あなどれん。ポテトサラダ、ジャーマンポテト、フレンチフライまぁまぁこの辺は食い物だ、この歳になればそんな料理と芋焼酎が混ざるうえ、もし女の子なら別腹にスウィートポテトまでぶちこむだろう、もうここまできたら人間が芋に寄生やらのっとられることは否定できんだろう。芋焼酎が好きな俺もすでにのっとられこんな文章を書いているに違いない。あなたの周りにも掘りたての芋のごとく土のついた人間がいっぱいいるんじゃないか?俺の周りにもさんざん溢れてる、サトイモサトエリみたいでかわいい)にとろろ芋、美人なメークイーン(Sな女王様みたい)。芋名をみんなにつけ始めたらキリがないほど今人間は芋に感染してる、たしかに芋に感染してしまったら田舎くささが止まらなくなりファッションも奇天烈な発想になり、都会のにおいに隠しきれない田舎っぽさを365日放ち続ける人間になってしまう。
芋くさいやつらは実は平和主義である、平凡な暮らしを願いつつそれでもやっぱり都会の速度についていってみたい気持ちがあっても根がね・・・。まぁ家族みたいに根で繋がってて掘り返せばみんな繋がってるさま夏の緑をことごとくみせつける葉の色。パワフルな平和主義である。これだけ多様性をもち栄養価をもつ食べ物はそうそうにない。人間だってそんなに多様性をもち、優れた人間性をもつなんて至難の業だ。まぁまぁどんだけ土がついてても振り落とせばいい、芋臭さは香水の匂いじゃなくても料理したら旨そうなにおいになるんだから、そんで食べたら飛びっきり甘みのある芋になればいい。なんだかんだ、人間は料理するかしないか否かで芋なのか料理なのかってとこで芋臭いか、いいにおいか決まってくる。だからまぁ結局人間は基本的にすでに芋化している、あとはどう調理されるか次第で人生は変わるんだな。俺は芋焼酎みたいに澄んだ色をして甘みがあって1クセある人間になりたい、そんで呑み込もうとしたやつをたまに乱しちゃうようなね。