さなだ虫

お盆だね、死者が、いや魂が帰ってくるね。死者と生者の距離ってどのくらいあるんだろう?ふれられないくらい?いやもうちょい?会ってもふれられないの。なんでかって、俺はそろそろ会えるんだろうと思ってたら、案の定、夢で会えたの。どこにいても、魂と魂の出会いは可能だ、だって距離なんて関係ないのだ、俺らは魂として宇宙を飛び回る鳥だから。いつでも会える、きっと願えば会える。
だってお互い生きてても、どんだけ近くにいても、会えない人だっている。地球は狭いようで広い、逆に宇宙は広いようで狭い。
俺らは誰かの中で生きてる、自分を知る人の中で成長続け、記憶としてかすんだり、突然鮮明に浮かび上がったりして生きている。だから身体が朽ちても魂として飛び周り、夢の中へお邪魔したり、記憶の中で笑ったりしていられる。誰かの心の中で生き続けていく事こそ、不老不死なんじゃねぇかなぁ。ソウルメイトはきっと面識がなくても呼び合い、どんだけの距離も飛び越えて会うんだろう。そして語り合う。
大切な人の中に生き続けて、自分の身体が燃え尽きても、側にいたい。俺にとって大事な人が俺にしてくれているように。そして俺がいなくなっても良いように。大切な人の中でこそ生き続けたい。死んでも今の想いが生き続けるように、叶わない思いもいつか叶うように、生きていたい。