風と太陽の速さ

here-there2005-08-20

気付けば夏も終わる、スピッツの声が部屋の中で揺れてる。多分夏ってのはやっぱ終わる頃が好きだ。真っ盛りな頃なんて、何考えてるかわかんないし、脳みそが溶けそうでそんな半狂乱な毎日。夏の幻もそろそろ消えてく。そんな記憶を思い出すのも楽しいじゃん。手に入らないもの、消えていくものを眺めているのも、素敵なもんだ。だから価値があるんじゃない?それに近づこうと、前に進めるんじゃない?過去に起きた素晴らしい事は、二度と手に入らないように見えるけど、夢に、未来に、人は歩き続けてくものだから、いつかよくなっていくもんだ。儚いものは、そんな未来の希望も忘れるほどに美しいものだ。
結局花火の灰も、涼しくなってきた風にのって、秋の方へ流れていく。光の速さで生きたらもう夏だ、冬にも光はある、ぼんやりと雪の隙間をくぐりぬけてる。春の雨で大地に沈み温かい日差しが染み込むそんな命のサイクル。