60億人の孤独

here-there2005-10-16

俺は死人、そしてこの手はあんたに触れるための手
俺は奇人、ましてこの絵はファンタこぼれるだけの絵
これは微塵、飽きてどの手噛んだり捨てるわけで
ドレミシレ、押してドドファ踏んでレレファ壊れる

韻を踏むのも飽きた・・・まったくもって、60億人も人間がいるってことは微塵であり、巨大である、こんだけいて、似て非なるものが丸い球体の上でおしくら饅頭してるのである、一体なんだか、孤独でいて愛されてる気分だ。
目の前にあるパンのカケラで命は救えるのかすら全くの謎である、たった一人の命を救うことは意味があるのか、どーせおしくら饅頭は終わらない。
死人はどれだけ、浮いているのか、それとも地獄の底でもがいているのか、肉体は不自由でこんなものに何の意味があるのか、いっそ肉体などない方が都合いいんじゃないか。それでもこの肉体は60億人にふれることのできる唯一の壁だ。
壁と壁がぶつかる、いつか壊れて溶けあう、この壁の向こうの温かくて甘いプリン体が今日もカタチを曖昧にしてる、カラメルが絡めるカタチない手と手。
カップはかたいんだな、結局これがこわれたらスプーンでぐちゃぐちゃ、味は変わらないが、何だか気持ち悪い、溶けていきそうなくらいカタチのないもの、いっそのこと水になったほうがいいくらい。黒と赤と黄色と白が混ざったとこで生まれる色はドブネズミのプールの色だろうに、子供ですら知ってる、形を掴めない絵がそんな色で塗りつぶされるから、血はいくら混ぜても赤いままだし、海も空も青いままだし、サメの嗅覚を刺激して食いちぎられるだけだ、ゆらゆら冬の空に舞う白い雪が地上で燃える炎を鎮めようとゆらゆら、ヒマワリが太陽とにらめっこしたまま、枯れていく、怒りの炎がずっと顔をしかめてるから、ヒマワリは笑かすためにブサイクな顔でずっと太陽を見つめてる。