Come as you are

here-there2005-12-12

オリンピアから40番バスに乗り辿り着いた、噂のアバディーン。写真はタイミングを逃したが、アバディーンの看板の下にしっかりKURTの歌詞からCome As You Areと書いてあった。天気が幸か不幸か、リアルなアバディーンを演出するように小雨が降り続け木材の湿った匂いが街を包みこむ。ここがカートの言ってた街なんだなぁと実感。
レッドネックにマッチョの街なのかなやっぱり、誰一人としてアジア人を見かけなかった。オリンピアもそうだがシアトル郊外の街には基本的にアジア人が少ない。チャイナタウンに流れるあの物騒な空気も嫌だし、クラブでバブリーに踊り明かすアジア人もなんか奇妙だ。誰か一緒にいたら笑い飛ばせたかもしれないが、アバディーンは物思いにふけったりしたりあの重い空気に、鬱になりそうだった。
小雨に暗い空がリアルにグランジを生んだ、いやKURTの音楽を育んだんだなぁと思う。
ドロドロの川の下、何かある気がした。Something in the way。でも何かあの街の空気は、あるんだと思う。最低さの中の何か光るもの。
Jack In The Boxで並んでいると、一人の客がずっとアーイ!って呻きたてていた。不気味である。でも何故か店員はひらがなが書けて、順番待ちの俺の名前を平仮名で書いてた。あの街でいえることは人柄はみんなそんな悪くない。むしろ派手じゃない優しさがあるなぁと思った。
思ったほど田舎過ぎるわけではなく、ファーストフード店やウォルマートはちゃんとあるが。ダウンタウンのアンティークショップとかはやっぱ古い。
楽器屋でクリスのサイン入り写真を買う。NIRVANAの初期のメンバーの写真、KURTが顔をしかめて叫んでいるギグの写真。まさにアバディーン時代の写真。