半永遠

here-there2006-07-22


写真に写された瞬間の世界。それは現実より美しいといわれ、現実または実物と出会い、その美しさを感じようとした人間が失望する可能性も持ち合わせている。
ある人はそれが美しいから撮ろうとする。
またある人はそれを美しく最高の瞬間を撮ろうとする。
心に焼き付いた瞬間の画を、再現するのは不可能かもしれない。ただきっとそれはレンズ越しの世界より美しい。それゆえに、その場にいたいという欲求が、写真という概念を忘れさせる。
写すということは、一瞬だけの画に半永続性をもたらすことである。どれほど醜い写真も美しい写真もそれは夢の世界でもなく、現実の中の一瞬をとらえたものなのである。