砂の花

湿った砂では君は形成できない
の一節に寄せて、これだけの言葉に今、本気でインスパイアされて。

乾いていて、さらさらとした砂で、ホントに気持ちいいくらい、砂の流れるような時間
それでも風が吹けば、砂は竜巻のカタチをなす、適度に湿ったところで子供が夢の城を作り出すことはできる。
オアシスの水は乾いた砂を濡らしてしまった、水に流れるように、全てはカタチを失い
一気に崩れ去った。もう湿った砂ではカタチを成すことは不可能。
ただもっとうまくいくようにと、かけた水、それが全てを崩した。
枯れた花に水は必要。でもそれは花ではなかったから崩れた。
あくまで砂漠のさらさらと流れることで意味のあるもの
カタチはないが、それがカタチ、常にさらさらと流れるような砂。
それがカタチだった、それが一瞬、幻のように砂が花に見えた瞬間
俺は水を差したんだ、乾いた花に見えたから。
花は死んだ、そこに残るのは動きを失った砂の山、乾いた砂。